サイトロゴ.jpg
2018-11-09
0(1864a-).jpg

スティーブ・ジョブズ(1955 - 2011年)
『LSDの摂取は、人生で行ったことの中で最も重要な経験のひとつだ。私はドラッグなしでは成功できなかっただろう』




arsegsdkkkkiii.jpg

LSD(リゼルグ酸ジエチルアミド)
◇効果
幻覚剤。色彩はより強烈に、形はゆがみ変容する。
多種多様で非日常的な世界が広がる。
宗教的、哲学的な思考に導かれやすい。


(1/6)
自分の場合は薬物ではないけど、事故に遭って昏睡状態から目覚めた後に1週間くらい幻覚を見ていた。

その経験から一番言いたいのは「幻覚を見ているときはそれが幻覚だと気づけなかった」ということで。
だた幻覚というものには被検体によって色々な症例があり、少なくとも僕の場合はそうだったという話である。
夢の中で夢だと気づけるかという感覚が近くて、僕は夢だと気づけなかった。
昏睡から目覚めた後っていうのと、昏睡前の記憶が亡くなったことが気づけなかった主な要因なように思う。
ドラッグだったら「今からドラック飲むから幻覚見るだろうなー」って前提があるように思うし、
だけど自分は記憶が消えていて自分が何者なのかすらわからない真っ白な状態で幻覚の世界が広がったわけだから。
もうその世界が「自分にとっての普通の世界」になってしまったのかもしれない。

(2/6)
僕のいた幻覚の中の世界では、視覚も嗅覚も触覚も味覚も、すべての感覚があった。この時点でもう完全に現実。
僕は幻覚の中では潜水艦の中に横たわっており(本当は集中治療室)、
窓の向こうの景色はゴルフ場が広がっていて(本当は病院のヘリポート)、
建物を建て替える工事のような轟音が延々と鳴り続け(鳴ってない)、
私はその音がうるさくて眠れず、4日間を一睡もせずに過ごした(これは本当)。
点滴の袋はパイン飴の袋になっており、
顔を覆うように着けられたヘッドマウントディスプレイ(実際は人工呼吸器)には
初音ミクが宇宙で知らない曲に合わせて躍る映像が流れている(流れてない)。
体の中をカナブンみたいな虫がずっと這いずり回っていて(インディージョーンズみたいな感じ)、
しばらくすると刃物を持った血まみれの不審な男(本当は担当医)が現れ、
殺されると思った私は体の中に繋がれた管(血抜き用の管)を無理やり引き抜こうとして血を流しながら脱走を試みますが
直ぐに押さえつけられ「ごめんね」と言われながら紐でベッドに縛られて目線以外動かせなくされてしまう(これは本当)。
抵抗を諦めて殺されることを受け入れて目線を脇にやると会社で使っているパソコンが置いてあり、
私はマウスポインタを意識だけで操作できたので、仕事をしようとします。
さらに壁の向こうを透けて見る能力をもっていました。
私は体を拘束されてはいましたが意識だけをどこへでも飛ばすことができ(マイクラのクリエイティブモードみたいな感じ)、
壁の向こうの世界へ度々空中散歩をしていました。
埼玉によく行った。埼玉は千葉だった。手元にはシムシティみたいな模型の埼玉県があり、
その模型を意識だけで動かすと現実の埼玉も同期して動いたので、僕は都市開発に力を入れていた。
あと、冷凍庫の中に居るみたいにずっと酷く寒かった。-20度くらい。
凍えながら潜水艦の中に置かれた簡易ベッドで毎日寝ていた。掛け布団はなかった。
──という具合。
こんなにも非現実的なのに、それを現実だと信じて疑わなかった。

(3/6)
なぜ幻覚だと気づけなかったのかと言われればそれは多分、全ての感覚があるからだった。
例えば潜水艦の鉄臭い匂いや、パイプについた錆のザラザラした手触りも実際に触れて感じることができた。
それなのに僕の周りの人たちは、「それはパイプじゃない、点滴のスタンドだよ」と言います。
は?
馬鹿なの?
どう見ても、どう触ってもパイプなんですけど?
この錆が見えない?
点滴とか頭おかしいんじゃないの?
あと、さっきから工事の音?がずーーーっと鳴っているんだけどなにこれ。
ガタゴ゙タガタカゴ゙タガタゴゴガタガゴタガタガタって。
え? そんなものは聴こえない?
は?
意味がわからない。
聴こえるじゃないか。
ほら。今も。鳴ってるよ。
聴こえないの?
こんなにも、デカい音が、さっきからさぁ!!!
それがうるさすぎて俺はあんたらの声が聞こえないくらいなのに!!!
俺はそのせいでさっきから気が狂いそうなのを我慢してしゃべってるのになんだよ!!!!もっと大きい声で喋れよ!!!
こんなにうるさいのが聴こえないなんて頭おかしいんじゃないですか?????
キーガークールイソウーーーー
というようになる。頭がおかしいのは僕。
sdfasfasdgssd.jpg


(4/6)
例えば自分の手を見てみてほしい。
身体に障がいが無い人ならその手には指が5本あると思う。
なのに「お前の手の指は5本じゃない。7本だ」とか横から言われたとして、それを信じることが出来るだろうか。
出来るわけがない。
「は?」って感じになると思う。どういう意味?って。
だってどう見ても指は5本じゃないか。
だってどう見てもここは潜水艦で轟音がずっと鳴っているじゃないか。
7本なわけがない。ほら、5本だし。
病室なわけがない。ほら、潜水艦だし。
どう見ても5本でしょ!!
どう見ても潜水艦でしょ!!
という風になる。

自分が見ている光景を現実じゃないなんて疑うことなんて出来なかった。
その世界では確かにすべての感覚があるし、頬をつねっても夢から覚めないのだから。
主観以上に自分にとって説得力のあるものはないというのを身をもって知ることになった。目で見たものだけがリアルだろ!

sdfasfasdgsd.jpg

常識的に考えて潜水艦になんているわけがないのに、その圧倒的な主観の前では常識なんてものは余りに無力だった。ほんと雑魚。
もしかしたら現実だと思っている今この世界までも、未来で幻覚だと気づく可能性があるかもしれないと思うくらいに、幻覚の世界は現実だった。
幻覚を見る体験を経るとマジで水槽の脳を否定できない。あと九十九十九がめっちゃ面白くなる。

(5/6)
つまりどういうことかというと幻覚というのは本人にとっては幻ではなく現実なわけで、隕石は現実にある。少なくとも小坂さんにとっては。
実際は幻だから落ちてきても大丈夫、ではなく落ちてきたら本当にその世界は滅んで死ぬと思う。
そしてそんな自分が見ている世界を否定されるということは、すなわち自分の存在そのものを否定されるのと同義になってしまう。
何故だか同義になってしまう。
そうなるとどうなるかというと自我が崩壊して、死しかなくなる。
極端に言っているのではなく、死でしか救われない。
死のうとしたのは僕も同じで、幻覚の中にいるときはもうとにかく死にたかった。
早く早く死なせてくれ早く早く俺を殺してくれ死んだら救われるんだ早く殺して救ってくれ頼む頼む頼むよマジでほんともう無理だよ頼むよ………………という感じで、
嗚咽と涙で顔をグッチャグチャにしながら喉が枯れて声が出なくなるまで死を24時間毎日懇願していたように思う。
とにかく死にたかったけど自分の場合はベッドに紐で完全に拘束されている上に、
口にも何か詰め込まれているので舌を噛んだりして自殺することもできないし、勿論だれも殺してくれない。
殺してくれたら僕は助かるのに。
でも殺されなかったおかげで助かった。
拘束を解かれた後に書き始めた日記は今見ても悲惨すぎて目も当てられない。
にしても拘束って……。でも僕みたいに死のうとする前例があるからそういう処置なのだろう。絶対死なせないマン状態だった。
後であのときは死なせてほしかったって担当医に打ち明けたらめっちゃ嫌な顔された。
でもすぐ笑顔になって「生きてくれてありがとう」って言ってくれた。かっこよすぎるでしょ。ドラマかよ。俺も言いたい。
俺が10代だったら確実に医者を目指しているぐらいにかっこよかった。まさか生きてるだけで感謝される日が来るなんて。天使か。
でも確かに幻覚の中では天使もいて、血でできた三途の川っぽいところで2年くらい殺され続けて生き返ってを
毎日繰り返していたんだけど(NARUTOの月読みたいな感じ)(実際は3日くらい)、
知らない爺さんにそろそろだし帰れって言われて、三途の川に穴が開いて落ちて、真っ白い空間に来たかと思うと
100段くらいの階段が空中にあらわれて、階段の先には真理の扉があって、
エンジェルにフィックスするみたいにノッキンオンヘブンズドアって感じに扉が開いて昏睡から目覚めた。
今でもはっきり覚えている。
なんか文章では上手く表せないけど、つまりハガレン凄いな? 真理の扉ってめっちゃ忠実じゃん……知らんけど……。

(6/6)
正気に戻った後に思い返すと面白かったし笑って話せるけど、
でもあの幻覚の世界にはもう二度と行きたくない。
死ぬほうが100倍マシ。
誇張ではなく。
5000兆円積まれても無理。
LSDでは世界が煌めいて見えるらしいけど、僕の観た幻覚は黒くてドロドロした世界だった。
でもジョブスの言葉じゃないけれど、この経験が創作には凄く役立っているのも事実で、
そういう意味では良かったのかもしれない。一回死んだのはかなり強い。
創作以外でも例えば、幽霊が視えるって人が僕の周りにもいるけれど(僕はみたことない)、
そういう「自分には視えるけど周りの人は見えていないもの」に対してものすごく理解ができたりする。
ただその思想を現実に持ち込むと怪しい宗教家みたいになっちゃうので、
頭おかしいことはこういう辺境のブログとか創作物の中くらいに留めておかねばならないという戒めを込めて、
この記事の結びとします。

怪文章失礼しました。
真人間になりたい。
ちなみに幻覚から覚めたタイミングは、病院から脱走をしようとしたときに自分に繋がっていた医療機器外しまくっていたら
ブザーが鳴り響いて駆けつけた看護師さん(年下のお姉さん・栃木弁・可愛い)に「もうーー!!ほんと信じらんないっ!!」って罵倒されたときでした。
その瞬間に世界が塗り替わった。
完全に理解した。
なので僕にまた何かあったときはどうにかして可愛い年下お姉さんを連れてきて罵倒させていただきたい。
年下お姉さんからの罵倒最高だぜ!




チラ裏 コメント(-)  

TOP

Copyright © 2018 サイバネ隧道, All rights reserved.