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2017-12-27
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絵の描ける友人というポジションは、なにかと都合がよいらしい。
──という言い方をすると少し排他的なニュアンスが否めないが、そうではない話。




5年ほど前の時期。
同人で気の知れた者同士で何か頼みたいときにおいて、ちゃんと金銭のやり取りをするのをよく見かけていた。
音屋が特設サイト頼んだりの際とか。ゲスト原稿とか。
それを見て、「会ったことない相手ならともかく、気心知れた友人同士なら無料でやればいいのに」と思っていた部分が私は少なからずあったのだが(それが良いか悪いかの議論は置いておいて)、なんだか最近はその考えが揺らぎつつある。



毎年開催される、とある人狼イベントがあって、
その出演者の面子が役者やゲームクリエイター、将棋棋士など、いろいろな肩書が入り乱れているのだけれど、
最近その中の一人であるゲームクリエイターが発表した新作ゲームが将棋ゲームだった。
そのゲームは、共演した棋士が監修していて、さらにPVのナレーションは共演した役者だった。
つまり、人狼を通じてできた友人と共にゲームを作ったということである。
勿論それは趣味で作ったゲームではなく、会社としてリリースするものであり、ちゃんとしたビジネスである。

また、別のゲームクリエイターが自身のゲームを舞台化するといって、その演出を共演した役者さんに任せていた。
これらはすなわち、友人間(どのくらいの友人なのかどうかは存じないけれど)で
仕事としての金銭のやり取りが発生しているということになる。
そしてそれを凄くオープンに公表している。



「東京で京都出身の人同士で集まろう」 という催しが前にあった。
自分以外は全員気の知れた仲間のようで、私だけが、誘ってくれた友人一人を除いて初めましてだった。
男3人女3人。ゴーコンかよ。部外者が自分一人だけ誘われた経緯はアレな理由だったので割愛。
年齢は2、30代の集まりでお互いの仕事の話になる。映像系分野の人達が多く、尚且つフリーで仕事をしている人もいた。
話をするうちに、仕事が無くなって困ってるという人が現れ、「じゃあうちが仕事いっぱいあるから紹介するよ」とか
「旦那がWEBやってるの? え、じゃあ今度仕事頼みたいから見積もり頂戴」という感じに私の目の前でビジネスの話が進んでいく。
なんだかそのやり取りが、自分が今まで見たことのない光景だった。
友人同士で仕事を紹介している様が、である。
加えてその場所が、その集まった中のうちの一人が経営する店で、その人が料理を作って我々に振舞っており、
当然彼女にとってそれが仕事なので代金を我々が払っていた。(若かった私は年長者におごっていただいたのだけれど、その年長者は友人である店主にちゃんと代金を払っていた。)
そのやり取りは、この人達の間柄では至極当然の物のようで、仕事とプライベートは別みたいな思想を持っているのは、
その場では私だけのように思えた。
常識的だと思っていた私こそがマイノリティだと感じた。
私がこれまで、まるで談合でもしているかのようなイメージをもっていたそれらが、このときは凄く大人っぽくて真摯的なものに映っていた。
「ああそっか、これはこの人にとって仕事なんだ。それは友人相手でも変わらないんだな」と、当たり前なことを思った。



なんというか、
例えば某ラノベの原作者さんはアニメ化したときの出演者さんとプライベートでも凄く仲が良いらしいのだけれど、
じゃあアニメ3期があるかもしれないってときにその演者さんの出演を増やすために、声を当ててるキャラの出番を増やして話を書いたりすることが少なからずあるのかな、と。
言い方を変えると、友人を儲けさせるための配慮をすることがあるのかどうか。
将棋ゲームを作るみたいに。
仕事を斡旋するみたいに。



そこで私は先に書いた同人のやり取りを思い出した。
金銭のやり取りを当然としていた彼等も同じなのではないか。将棋ゲームを作った人達と同じではないか。
私が苦言を呈していた人達こそ、実際はマジョリティーだったのではないだろうか。
同年代の人達が当たり前のようにして持っていた思考に、私は5年経った今になってようやく辿り着いているのである。
5年。
つまり私は、彼等より5年も人生が遅れている。
最近、そういう出来事が多い。
自分が今になって気づいたことが、同世代の人たちがとっくに至っている考えであったり、
随分昔に乗り越えてきた葛藤であったり、そういう出来事が最近多い。
マリオカートで周りとデッドヒートしながらゴールしたと思ったら、自分だけ実は周回遅れで、あと一周しなきゃいけなかったときみたいな感覚に陥る。
そしてこの感覚すらも、きっと5年遅れている。
速さが足りない。



絵の描ける友人というポジションは、なにかと都合がよく、重宝されるらしい。
「結婚式を挙げるから、ウェルカムボードを描いて欲しい」
そう言ってもらえたことがあった。
「でも絵の相場とか全然わからなくて、どのくらいがいいのかな」
いや、お金とかいらな──と言おうとして、とどまる。
うーん、俺もわからん。そう言って濁してしまった。
勿論わからないわけがない。
絵を仕事にしている自分がわからなかったら、いったい誰がわかるんだ。
しかし相手は賢く、その一言だけで察してくれたようで話を変えてくれた。
なんて答えるのが正解だったんだろうな。


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